福祉

《中高生からみるSDGs》SDGs3番『すべての人に健康と福祉を』

すべての人に健康と福祉を

 日本で暮らしている私たちにとって診察や手術は当たり前に受けられるものですが、世界には経済的な理由などで治療が出来ず、苦しみ続ける人がたくさんいます。

 だからこそ福祉を促進させ1人でも多くの人を救うべく、「2030年アジェンダ(SDGs)」3番が掲げられました。SDGs3番では人々の健康の確保と福祉の促進が目的で、あらゆる年齢のすべての人が元気に暮らせる世の中を目指しています。

世界の現状

 日本で暮らしているとあまり実感がないですが、世界には予防可能な病気で亡くなっている人々がたくさんいます。ミレニアム開発目標(MDGs)の策定以来、幼児死亡率の引き下げ、妊産婦の健康改善、HIV/エイズ、マラリア、その他の疾病対策の分野では、歴史的な成果が得られましたが、5歳の誕生日を迎えられずに命を落とす子どもは依然として年間約560万人もいます。これは5秒に1人の子どもが命を落としている計算になります。そしてそのうち約8割は途上国である南アジア、サハラ砂漠以南のアフリカの子どもたちです。途上国の5歳未満児死亡率はなんと日本の約44倍にもなります。

 さらにこの問題に深く関わっているのが「差別」です。世界中では人種、性別などに関する差別が根強く残っています。例えば、世界では18歳未満の子どものうち年間1200万人が強制結婚させられています。つまり、1日で約3万人の女の子が望まない結婚をさせられていることになるのです。幼い頃に妊娠することによって死亡してしまうケースも少なくありません。

《引用:「ユニセフ 世界子供白書2017」》 https://www.unicef.or.jp/sowc/data.html

世界での取り組み

SDGsの目標3に対して、世界ではどのような取り組みがあるでしょうか。世界企業のひとつ、ユニリーバは、公衆衛生の啓蒙活動や改善を行っていて、2020年までに10億人に手洗いプログラムを指導するという目標を2018年末時点で達成したそうです。 技術的なものとの融合では、NECの取り組み注目を浴びています。ケニアにおける5歳未満児の死亡率や妊産婦死亡率の高さを解消するため、母子手帳の電子化を長崎大学との共創により行っています。電子母子手帳の生体認証技術により、母子手帳冊子を携帯していなくても、過去データの参照及び本人確認をとることが可能となり、母子の健康に貢献しています。正確なIDをもたない子どもにも英Simprintsとの共創による幼児指紋認証を介することにより、予防接種のワクチンを公平に配布し摂取してもらう活動もありました。

子どもができること

 私たち、技術もお金もないような子どもにとってSDGsのような世界規模の問題を解決することは非常に困難です。しかし私たちができることもあります。例えば、発展途上国に住む人々のワクチン摂取を促進するために、ワクチンを届けるための寄付金や募金活動に参加することも実践方法のひとつです。ペットボトルの回収や書き損じハガキなどの不要なものから協力することができるので子どもにも協力することができます。

つまり

 今まで身体的な健康に触れてきましたが、健康とは単に身体に問題がない状態を示すのではありません。世界保健機構(WHO)憲章には「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいいます。」と書かれています。日本では最先端の医療技術や設備、医療システムが整い、身体的な健康においては世界トップレベルです。しかし、精神的な健康はどうでしょうか。ストレスを溜め込み、自分より立場が弱い相手をストレス発散のはけ口としている人が大勢いるのが現状ではないでしょうか。世界の幸福度ランキングでは59位と先進国の中では群を抜いて低く、自殺率に至っては世界の13位にまで上り詰めます。満員電車、相互監視社会など原因は様々あるのでしょう。さらに、日本の精神科医療は人権侵害の問題が続いたり、高額な民間経営の病院が多かったりと世界から50年ほど遅れているという有様です。また、日本には精神的病を患っていても精神医療を受けない人も多くいます。心の健康も整わないと完全な健康とは言えません。  ですから、私たちは、途上国への支援などと同時に、日本内での精神的健康にもっと取り組んでいくべきなのではないでしょうか。より多くの国民が身体的、精神的に幸福に暮らせるようにすることが、やがては世界の健康にもつながると思います。そして幸福な人を1人でも増やすためにまずがは自分から、そして周りの人へとつなげられたら良いのではないでしょうか。

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