環境

《中高生からみるSDGs》SDGs15番『陸の豊さを守ろう』

陸の豊かさも守ろう

 私たちは森林や山、川、海、湖など、たくさんの自然に囲まれて生きています。そして、それらの自然には、たくさんの生物が暮らしています。これらの自然は、人間が生きていく上に必要不可欠なもので、私たちの大切な財産ともいえるでしょう。

 しかし今、その財産が失われつつあります。国際自然保護連合(IUCN)が作成したレッドリストによると、レッドリスト指数の生物多様性損失のペースが加速化しており、生物種絶滅の危険性は過去25年間で大きく増加しています。このままではいつか地球上のすべての生物が絶滅してしまうときが来てしまうかもしれません。

 国連が定めた「2030アジェンダ(SDGs)」では、森林の管理や砂漠化への対処、また土地の劣化を食い止めて改善させるとともに、生物多様性の損失に歯止めをかけることが求められています。

SDG15のキーワード生物多様性とは?

 SDG15のキーワードといえば、生物多様性です。と言っても、意味がわからず、ピンとこない人が多いかもしれません。生物多様性とは、「生き物たちの豊かな個性のつながり」のことを指します。地球上の生物は40億年という長い歴史の中で、様々な環境に適応して進化し、3000万種と言われる多様な生き物が生まれました。これらの生命には、1つ1つに個性があり、すべて直接的、間接的に支えあって生きています。

 しかし今、その生物多様性が失われつつあります。例えば、人類が山などを切り開いて、ゴルフ場などを作ったりするなど、人類が無責任かつ勝手な開発を行ってきてしまったため、もともと動物の生息地だった場所がどんどん失われてしまっています。

1975年ごろまでは1年間に絶滅する種の数は1種類でしたが、近年急速に増え続けており、2000年までにおよそ40000種類ものの生物が絶滅してしまっています。また、WWFによると2019年にレッドリストに更新された世界の絶滅危惧種は28338種にものぼり、2018年と比べて1498種類も増えています。
《引用:環境省HP『日本の絶滅危惧種』》

森林の現状・課題

 SDG15のもう一つ大事なキーワードといえば森林です。森林は地表の30 %を占め、数百万の生物種にとって必須の生息地となっています。また、森林はきれいな空気と水の重要な供給源となっているだけでなく、気候変動への対処においても不可欠な存在です。しかし今、世界では1分間に25ヘクタールもの森林が失われています。1年間では約13万平方キロメートルにもなり、(これは北海道と九州を併せた面積と同じぐらいの森林が失われていることになります。)

 2019年7月から2020年2月にかけて、オーストラリアで大規模な森林火災が発生し、少なくとも28人が死亡し、民家は約3000棟が全焼しました。野生動物の被害も甚大で、最大10億匹が影響を受けたとされています。今回の森林火災は数ヶ月に及んだ厳しい熱波や史上最大の干ばつにあおられた一面もありました。森林火災の主な原因は気候変動であり、近年の異常気象によって多くの森林が消失しています。このことからもわかるように森林は私たちの生活と密接に関わっており、大切にする必要があるといことが伺われると思います。

陸の豊かさの問題を解決するには?

 ここまでの話をまとめると、私たちは今までに以上に森林や在来生物を大切にしていく必要があると考えられます。しかし、現在の日本では便利さを追求しすぎて、次々に森林が破壊され、野生動物が姿を消してしまっている状態です。ではどのようにすれば人々の間に森林や在来生物を大切にしていく心が広がっていくのでしょうか。その問題を解決するためには、自然に触れることが大切だと私は思います。例えば、東京都では、「里山へGO!」というプロジェクトを実施しています。このプロジェクトでは主に、週末に参加者を募り、イベントを開催することを活動内容としているそうで、里山の手入れをし、育て、四季の彩りを楽しむものとなっています。私も一度参加したことがあり、里山の木々の手入れといった、普段はなかなかできない貴重な体験をすることができました。また、このイベントに参加することで、改めて自然を大切にしたいと感じることができました。

 このように、人は何か一つのイベントや出来事をきっかけにその事に興味を持ち始める性質を持っていると私は思います。自然に触れる機会が少ない現代だからこそ、もっと自然体験ができる機会を増やしていくことが大切になってきます。より多くの人に自然に触れてもらうことで人々の意識を変え、それが、「陸の豊かさ」を守ることにつながっていくと私は信じています。

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